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理香庵駄文録

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蘇った名機 - SR-T101レストア記(5)

ジャンクと一緒に手に入れたMC ROKKOR – PF 58mm F1.4。レンズ自体は結構きれい。カビも見当たりません。しかし、絞りがまったく動かない。マウント側のネジも2か所抜けたまま。フォーカスリングもアルマイトが擦れてアルミ地肌が出ています。

SRT101-12.jpg絞り羽をじかに動かせる状態までバラして動かしてみると油がべったり。これじゃあ動かない。

SRT101-18.jpgで、バラバラに。

SRT101-17.jpg組立に当たっては、他のサイトで『鍵穴のクスリ』というのが良い、と書いてあったので早速ホームセンタへ直行。ありました。

SRT101-43.jpgところで、このレンズ、マウント側からバラしていくと、このような部品がバラバラと出てきます。いきなりなにやら小さいものがたくさん出てきて作業台の上に散らばったのであせりました。全部見つかったのが奇跡です。

これらは絞り羽復帰動作をスムーズにさせるためのものらしいです。

絞りリングのクリックにも鋼球(と極小のバネ)が使われています。こちらは落としたことにも気が付きませんでした。代用品には極太ボールペン(1.2mm)のボールを使いました。

SRT101-39.jpgところで、普段、スーパータクマー 55mm F1.8をルーペ代わりに使っています。レンズ本体アセンブリの状態で二つ並べてみました。F値の差はわずかだけれど、光量が三分の一くらい減るんだからレンズの大きさもかなり違いますね。

SRT101-19.jpgバラしていったら、恐ろしいことになりました。ネジが固く締っていて(あるいは何かで固着していて)はずれない。不覚にもねじ切ってしまいました。それも2か所。

SRT101-40.jpg外れたネジとねじ切った残骸です。

SRT101-37.jpgここは覚悟を決めてサルベージに取り掛かります。

太い縫い針の先を鈍角に削って焼き入れして極小のセンタポンチを作りセンタ穴をつけます。そのあとはピンバイスに1mmのドリルをつけて残ったネジに穴をあけました。プラモデル用の道具が大活躍。

SRT101-20.jpgやった、穴があいた。あとは、針の先でネジの残骸を掻き出しました。2か所ともネジ穴のほうは無事でした。成功です。

SRT101-38.jpg一つはきれいにネジの中心に穴が開いて、残骸がヘリサートみたいになって出てきました。もう一つはバラバラ。

SRT101-41.jpg問題は代わりのネジです。祈るような気持ちでまたまたホームセンタへ。ボルトナット売り場を探し回って、見つけました。ミニチュアねじ。でもこれで200円。

SRT101-42.jpg新旧ネジを並べてみます。上が古いほう。マイナスネジです。ちゃんと旋削したんだろうなぁ。新しいほうはプラスねじ。おそらく転造ですね。

ヘリコイドもバラしたらグリスが真っ黒。さて、グリスは何を使おうか。ネットで調べたらヘリコイドグリスはやたらと高い。あれこれ調べて結局ウレアグリスというのを使うことにしました。歯磨きチューブサイズで650円。

SRT101-22.jpg組立は比較的簡単にできて、見事完成。絞りもちゃんと動くようになりました。

SRT101-54.jpg次は70-200mmズームです。菌糸状のカビが数か所見えます。拭けば落ちそうです。

レンズ前玉から順番に難なく外れます。問題のレンズを取り出して拭いてみるときれいにカビが取れました。

SRT101-26.jpg逆順に組み付けて難なく完了。絞りは特に問題なさそうなので触らないことにします。

SRT101-25.jpg最後はトキナーの35-70mmズーム。

こちらはカビもなくレンズが汚れているだけ。前玉から順番に外して清掃してあっけなく終了。

SRT101-28.jpg今回の修理で活躍してくれたリング回しツール。ゴム栓を彫刻刀でくりぬいただけです。直径は大きいほうが53mm、小さいほうが45mm。標準レンズサイズならだいたいこれで間に合いそうです。400円。

続く。